「なぜ一流シェフは、俺のフレンチへ転職するのか?」
東京・新宿コクーンホールで行われた、おちゃらけ社会派ブロガー・ちきりんさんの講演会での問いかけです。この質問をされた時に、直感でこう思いました。
「一流の称号にはない、“何か” 面白いものがあるから」
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回答が二流すぎて、会場のモード学園コクーンタワー(一流の建物)を紹介してしまいました。
自身が大企業から中小企業へ転職を決めた時は、給与や規模、ステータス以上の ”何か” を感じて転職しました。
大企業にはくだらない部門間の調整があったり、根回しや、稟議書に時間がかかったりします。でも中小企業では自分の裁量で仕事ができるので、スピード感があるし、何よりマーケットにより近いところで働ける感覚を味わえます。俺のフレンチのシェフもそんな感じ・・・わたしの単なる実体験は、最後までふわっとした回答です。
ちきりんさんは、このように回答されました。
「高級店は、1日1回転しかしません。お客様の多くは、”領収書をください” と言います。高級店はすべての食材を揃えておかないといけません、何でも提供できる体制というのは、一方で廃棄率が高い事を意味しています」
「ミシュランが星をつけると、客がいっぱい押し寄せます。これは自分の料理を食べたいのではなく、星付きの店で食べたいだけなんです。」
「シェフを目指す人というのは、13歳、14歳から家で料理をして、周りの人においしいと言われ、16歳にはシェフになると決めている人ばかりです。そんな人たちが修行を経て、せっかく高級店で働けるようになったのに、領収書を切る客や星目当ての客ばかりを相手にしなくてはなりません」
「そんなところに俺のフレンチ社長の坂本さんがやってきます。俺のフレンチは高級店ではなく、チェーン店でファストフード、しかも狭いキッチンです。原価率も高くて、決して利益が多いとは言えません。でもそこには、おいしい料理が食べたいという行列ができ、自分のお金を払っておいしいと言ってくれるお客さんがいるんです」
なるほど・・・そこまで深く考えられなかったな・・・コクーンタワーが気になって・・・ちきりんさんは下記本を読みながら、自分でこの回答を想像したそうです。
このお話、35歳を過ぎて転職を考えている人には、ものすごーく共感できませんか?若い頃ほど、企業名や年収、役職など条件ばかりが気になりがちですが、歳を重ねる毎に、俺のフレンチのシェフたちのように何が大切かという本質が見えるようになりますよね?
ちきりんさんの新刊「マーケット感覚を身につけよう」では、これをインセンティブシステムという言葉で紹介しています。詳しくは本を読んで頂くと分かりますが、俺のフレンチ社長の坂本さんは、このインセンティブシステムを誰よりも理解していたということになります。
しかし、ちきりんさんのお面は精巧すぎます~
わたしが最もお世話になった転職エージェント→ リクルートエージェント
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