「残業代ゼロ」
前回の記事では、「単純に残業代ゼロ」という議論が行われているのではないんですよ という事を書いたのですが、今度は「意識」の話です。「残業代ゼロは賛成?」と聞いたら、行間を読みながら賛成と答える人は相当少なく、わたしがたまたま見たテレビの路上アンケートでも、41対9で反対という数字でした。反対の理由としては、
・就業時間内に仕事が終わらないので、残業代をつけてもらわないと困る
・働いた分は評価してもらわないと困る
という、ごくごく一般的な意見が紹介されていました。わたしの周りには、
・残業代はすでに生活費の一部として考えている
・家に帰りたくないのでなんとなく会社にいるが、それがお金になる
すでに残業代込みで生活を組み立てたり、ローン組んでいる人、周りにいますよね?また、家に帰るくらいなら・・なんていって、残業代をせしめる人もいます。全く賛同できませんが、そういう発想の人もかなりいます。一方で、今回の「残業代ゼロ」のニュースを何とも思わない人がいます。
・裁量労働制の人
・お金よりも早く帰りたいと思っている人
・そもそも残業代という発想がない、フリーランスの方々
このような発想の人も結構います。テレビの9対41は差がつきすぎている・・・、9人ではなく20人くらいはこっちに属するんではないか?そう思います。それでもまだまだ ”残業代ありき”の発想は多数派を占めていて、どんな制度を国が整えようと働く人の意識が変わらない限りは、「仕事を居る時間で測る」という考えは今後も残っていくはずです。
一方で待ったなしの状況も迫ってきていて、これぐらいの荒療治をしないと意識は変わらないので早く来ないかなと期待していますが、わたしも歳を重ねるので劇的な変化に出会えないかな・・なんて思ってます。
どんな状況かというと団塊世代は65歳を過ぎていますし、団塊ジュニア世代は40代に突入しています。働く世代の高齢化も進んでいます。またこの団塊という言葉がつく世代は人口が多いので、影響力があります。「35歳転職限界説」を崩そうとしているのも、団塊ジュニア世代の人数が多いからという側面もあります。
ブログでもたびたび紹介している丸紅(社員4000人)の40代~50代に実施したアンケートでは、40代~50代で現在介護している人は11%。これが2016年(3年後)に「介護する可能性がある」と答えた人が、84%もいました。
介護離職は年間10万人と言われていますが、いつまでも「仕事を居る時間で測定」していたら、さらに労働人口は減っていきます。子育てはプランが組みやすいのですが、介護は終わりが見えません。
意識の変化の前に、ドラスティックな構造の変化がじわじわきています。働く人が減るならば、居る時間でなく成果で測定する、生産性を上げざるを得ないです。残業依存でない、会社依存でない自分を築くよう、準備しています。
わたしが最もお世話になった転職エージェント→ リクルートエージェント
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