29日、日本経済新聞の一面に載った記事の抜粋です↓
政府は28日、2017年度末までの向こう5年間を緊急構造改革期間とする成長戦略の工程表をまとめた。企業再編や設備投資を促す産業競争力強化法案を今秋の臨時国会に提出する。国が運営するハローワークの求人情報を14年度からオンライン上で民間企業に開放する。
最初この記事を見た時にわたしは、『えっ、もう開放してるでしょ?』って思いました。転職サイト ジョブセンスリンク などは、20万件近いハローワークの求人情報を公開しています。もやっとしたまま、日経を読み進めると面白い囲み記事が!
そもそもハローワークと、その他民間の人材紹介会社の違いって、ブログでもちょこっと触れた事はあったんですが、数字とかで比較したことはないです。そんな記事を見つけました!
ハローワークと民間の有料職業紹介事業の違いとは?
有料職業紹介事業って分かりづらいんですけど、簡単に言うと人材紹介会社(エージェント)なんかがこれになります。このハローワークと民間の人材紹介会社の比較があってですね、これを見て今回の民への開放の意味が少しわかった気がしました。2011年末現在のはなしですが、ハローワークと民間では次のような違いがありました。
<ハローワーク>
・全国で545か所
・新規求職者数 749万人
・新規求人数 639万人
・離職者が中心で、約6割が100人未満の企業
<民間>
・全国で17556か所
・新規求職者数 233万人
・新規求人数 195万人
・在職者が中心で、ホワイトカラーの職種が多い
結局、ジョブセンスリンクが扱っている20万件っていうのは、639万件のうちということになるので、民間への開放はごくごく一部だったんですね、これで納得。でも上記の数字って、それ以外にもいろいろと面白いことになっています。
この数字から読み取れるほかのこと
結局、ハローワークは民間の3倍近い求人を持っています。民間は限られた求人の中でサービスを提供しないといけないので、登録時に書類選考をして、ブランクの長い人やキャリアレベルの低い人をふるいにかけたりするわけです。数の上では民間は不利に思えます。
ただ、実体験として言えるのは、ハローワークのところに書いてある ”離職者が中心で、約6割が100人未満の企業”という文言です。民間の人材紹介会社や転職サイトには絶対に出てこない、マイナーな求人がハローワークには実際あります。
何をもって質がいいという話は別にして、いわゆる一般的に好まれる求人案件(規模が大きくて、給与が高くて、休みが多い)というのは、民間の方が圧倒的に多いです。質では民間の方が圧倒的にいいです。
他の視点で見ると、中小企業にとってエージェントに対して、採用時に支払う年収の2割~3割の採用コストというのは大きな負担になるので、民間は使えない。エージェント側も転職希望者にマイナーな企業を紹介できない、紹介しても儲けが少ないという事から、大手中心になる そんな選別ができていたんだと思います。
民間がこのハローワーク求人を扱うのか?ビジネスにするのか?というのは疑問です。ただ競う事によって、ハローワークの職員の方のレベルが上がってくれたり、民間で何かビジネスチャンスを見つけてくれれば、大変面白いことになると思います。
いろいろ書いちゃいましたが、民が扱うメリットってきっと出てくると思いますよ!
わたしが最もお世話になった転職エージェント→ リクルートエージェント
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