『Bバージン』『ゼブラーマン』などでおなじみの漫画家・山田玲司さんの著書『非属の才能』を読みました。
会社員として行き詰まり、日々のストレスから解放される気配のない方は一度、この本を手にとって自分自身に刺激を与えてみるといいと思います。いくつもささるキーワードがあったので、ご紹介します。
本質的なことを考えずに、群れのなかをうまく泳ぎ切ることだけにエネルギーを注いでしまうと、もはや自分の人生を好転させることはむずかしくなってしまう
引用元:非属の才能(光文社新書)
会社という組織の中で仕事をしていると、物事の本質ではなく、会社の政治的な面であったり、上司や同僚の顔色をうかがうことばかりにパワーを振り向けがちです。そういう人たちは、自分で考えたり行動することを怠けているという著者の言葉に、ハッとさせられる人は多いのではと思いました。
変わり者のいない群れは、多数決と同じでいつも同じ思考・行動をくり返し、環境や時代の変化に対応できず、やがて群れごと淘汰されてしまう
引用元:非属の才能(光文社新書)
どんなに面白い企画やアイディアを仕事で思いついたとしても、それが多数決という一見正しい論理で撃破され、新しいものが生まれない会社は多いと思います。変わり者は排除し続ける・・・それを繰り返していった結果、気づくと時代遅れのことしかできない組織になってしまう・・・これも会社あるあるの一つだと思います。
苦労して手に入れたそのバッグを友人に褒められたとしても、よく考えてみると、褒められているのはバーキンであり、その人自身ではない。引用元:非属の才能(光文社新書)
転職ブログなので、この話を「企業名」に置き換えて考えた人は多いと思います。どんなに大手企業に入社して、これ見よがしに名刺を大学の友人や元同僚に配ったとて、それはあなたがすごいのではなく、その企業自体がすごいということです。友人同士で、誰がどの会社に転職したという情報交換をよくしている人がいますが、それはバーキンやヴィトンというブランドの話をしているのであって、その話にその人自身はどこにも存在していないのです。
2007年の本ですが、今の時代にピッタリの本だと思います。どうもこれまで通りの働き方(終身雇用、年功序列)ではうまくいかないと分かっていても、具体的にどう行動していいか分からない。みんなと一緒のほうが安心という、その気持ちだけを優先してきた人にとって、この本は間違いなく考えるきっかけをくれます。
どこにも属さないということ、個を際立たせること、協調することと同調することの違いなど、とにかく面白いです。さかなクンの話が面白いと思うのですが、あれだけお魚のことを極めてマニアック過ぎるとも思われた彼が、なぜにこれだけの人に受け入れられたのかなど、会社員はとにかく考えさせられる本です。
わたしが最もお世話になった転職エージェント→ リクルートエージェント
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