「出身大学や社歴」に無意識に反応する面接官たち

出身大学 社歴

プレジデントのある記事が、最近なぜか再ブレイクしました。

「出身大学は人生にどれほど影響するか」

という記事なんですが、結論は就活時にはとても影響するけど、「転職」では影響が少なくなるというお話でした。これは「年収」あるいは「昇進」についても、「出身大学」の影響はあまりないということで、学生時代から年月が過ぎれば過ぎるほど「出身大学」の効果は薄まるというお話です。

未だにサンデー毎日などでは、「学歴」や「大学受験」ネタを取り上げています。電車の吊り広告でしか見たことないですが、きっと未だにニーズがあるから、こういう雑誌作りをしているんだと思います。「出身大学」というのはいわゆる「ブランド」であり、東大卒って言えば、

「なんか頭よさそうだし、優秀な感じがする」

と相手に思わせる事ができる武器でもあります。

「社歴」も同じようなもの

35歳を過ぎてくると、22歳という13年も前の「出身大学」というよりかは、直近で働いていた「会社名」を重視するようになります。

「あの人はトヨタ出身でねー」

これも「ブランド」であり、その人が「トヨタ = 優秀」という構図には全くなりません。しかし、面接という短時間の場においては、この「ブランド」が恐ろしいほどモノを言います。面接官は採用する時に、「理由」が欲しいんです。

1.自分自身を納得させるため
2.周囲を納得させるため

の2点です。面接官だって、人間です。あの短時間の中で、優秀な人を見抜くことなんてできません。そうなると、「東大出身だから」 とか 「トヨタ出身だから」
というのは、自分自身に対して説明がつきますし、周囲に対しても説得できる材料になる だからそういう人をついつい選んでしまうんです。

ところがいざ会社に来てみると、「東大の割には・・・」 とか 「トヨタで何してきたの?」 という事が多く、「ブランド」で選んでしまった自分に自己嫌悪になってしまうんです。こういう心理が働くということは、「ブランド」を持っている人は、”入社時”においては有利に働きますが、その「ブランド」レベルに達しないパフォーマンスをしていると、「見かけ倒れ」と言われるというかわいそうな事になります。

ビジネス書(心理学)の名著である「影響力の武器」という本の中に、服従という内容があります。

実験の中で、肩書きを「学生」と「教授」にして、同じ身長の人で身長を推測させたところ、「教授」のほうが大きい数値を示したという実験結果があります。「教授」という肩書が、人を大きくみせたんです。

また権威に対して、人は「盲目」という事も書いてあります。

「東大だから優秀」

という発想は心理学的にも、ごくごく普通です。優秀な「面接官」は、この人間の本質に抗うことができる人です。抗っても間違った採用はありますし、結局のところ「人物の口コミ」をいかに事前に得られるか が重要なのかもしれません。「友人の紹介」というのは、実はいい採用だと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

35歳転職限界説を突破して2回内定をGet、5つの会社を渡り歩いたジョブホッパー。人生トータルでは日系・外資系企業合わせて8回内定。ムダに転職活動経験が豊富で、転職エージェントを11社利用する。マネージャーとして面接官の経験もあるため、採用する側の論理も理解している。転職完全ガイド(晋遊舎)という本に、わたしの転職ノウハウが掲載される。