働く上でも大切な「ネガティブ・ケイパビリティ」について考える

ネガティブケイバビリティ

帚木蓬生さんの新刊「ネガティブ・ケイパビリティ」という本を、読み始めました。

まだ途中までしか読んでいないのですが、この本は教育・医療・介護の現場で注目されている本です。しかし、ビジネスシーンにおいても、使うことができるのでは?と思い、記事にしました。

ネガティブ・ケイパビリティとは?

直訳すると「負の能力」となりますが、どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力のことを言います。不確実さ、不思議さ、懐疑の中にいることができる能力ということで、まるでビジネスの世界とは真逆の能力です。

すぐに結果を求め、答えを探すことはポジティブ・ケイパビリティといい、ビジネスの世界の多くはこちらの考え方で成り立っています。「昨対をクリアするにはどうしたらいいか、明日までに考えてこい!」とか、「ガタガタ言わないで、外回りしてこい!」的な考えが普通です。

自己啓発であったり、ハウツー本ですぐ答えを探すのが当たり前の中で、答えを探さず、ただそこに居続ける能力という発想はまるでありませんでした。どんなに自分を高めていたとしても、不測の事態に人は弱いもの。そんなとき築き上げてきた考え方が、脆くも崩れるということもあります。

ネガティブ・ケイパビリティを身につけておけば、そういう状況下においても耐えられるということになるのですが、こういった発想はまるでありませんでした。

「急いては事を仕損じる」ということわざがありますが、慌てて何かをやると失敗するという意味です。そのことわざのようにならないよう、ネガティブ・ケイパビリティを学ぶという感じだと思います。

わたしの場合は、ポジティブ・ケイパビリティも身に着けつつ、ネガティブ・ケイパビリティも抑えておければという都合のいい解釈をして、自分に生かそうと思っています。どうにもならないことに関しては、いい意味でニュートラルで放置する、無理に抗う必要もない、それ以外でポジティブに振舞うことができるなら、そのように対応するという方法です。

著者の意図するところではないのかもしれませんが、本をどう解釈するかは読者の自由。この言葉を知っておくと、例えばどうにもならない寿命であったり、天変地異的なことが起きた時に、対応できる心の術を持つことが出来る・・・そんな本かなと、読んでいる途中ですが思いました。

ネガティブ・ケイパビリティ  答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)

ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 (朝日選書)

帚木 蓬生
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ABOUTこの記事をかいた人

35歳転職限界説を突破して2回内定をGet、5つの会社を渡り歩いたジョブホッパー。人生トータルでは日系・外資系企業合わせて8回内定。ムダに転職活動経験が豊富で、転職エージェントを11社利用する。マネージャーとして面接官の経験もあるため、採用する側の論理も理解している。転職完全ガイド(晋遊舎)という本に、わたしの転職ノウハウが掲載される。