「業績悪化」 で 「転職」 を考えるということ

業績悪化 転職

会社の業績が悪化した!

たったこれだけの事なんですが、「好業績」が、いかに社員の流出を食い止めているかということが、「悪化」という状態になった時に初めて分かります。

「業績悪化」 で試される会社への 「忠誠心」

会社の業績が悪化すると、社員はざわめきます。

「あれ、うちの会社って30年連続成長してたよね?」
「単月で赤字転落だって、将来が不安・・・・」
「リストラが始まるんじゃない・・・」

業績が悪化する前から “兆候” はあるんですが、それでも黒字なので見て見ぬふりをしている人が多いです。「現状維持」に満足していると、変化に対応できないという事が多々あります。

やがて業績が悪化、「赤字」という言葉を耳にした瞬間から、会社の行く末よりも、自分の行く末が優先されるようになります。

「業績悪化」による、いいスパイラル、悪いスパイラル

わたしが過去に体験した「業績悪化」の局面では、ほとんどは悪いスパイラルでした。

<悪いスパイラル>
赤字転落→優秀な人材が流出する→不安が広まり、さらに流出する→残った人の仕事が増える

優秀な人材が流出するというのが、とても痛いのです。しかもこういう時って、優秀な人がまず真っ先にいなくなります。それが不安をあおって、次から次へと波及します。「好業績」で保っていた偽りの忠誠心は、もろくも崩れ去るのです。

<いいスパイラル>
赤字転落→人材が整理される→新しい人材が入り、戦略も変わる→V字回復

優秀でない人材が整理されるパターン(リストラ)がうまくいき、優秀な人材が残る。今まで見て見ぬふりをしていたことにもメスを入れ、復活する こういうことはあります。わたしは残念ながら、この体験はないです。

外部の方が入ってきてうまくいくケースもあるようですが、外部の方がキャッチアップに時間がかかったり、ミスマッチするというケースもあります。いいスパイラルに入りそう・・そう思っていたら、こちらのパターンというのもあります。

「業績悪化」を転職の理由にする

「業績悪化」を転職の理由にすると、会社への忠誠心がないと思われて

「うちが業績悪化したら、転職しちゃうんでしょ?」

と面接で言われちゃう というのがあります。わたしはこれを理由につかっていますが、面接官はいつも納得してくれるんです。なぜかというと、

「その会社は今はもうない」

ためです。業績悪化では済まずに、最後は会社を清算して終了です。実際はわたしが辞めて7年後に会社はなくなったので、関係ないと言えばないんですが、7年前からすでに人材流出は相当激しかったです。

「給料が支払われない」

という理由も、使える転職理由のひとつだと思います。忠誠心うんぬんよりも、

「会社が危険な状態にある事を見抜けていない」

ほうが問題であり、最後まで残る忠誠心が美徳と考える方がおかしいです。(面接官によっては、美徳という人もいますよね)

残るも地獄

残務処理まで残った人は、わたしより7年も後に会社を辞めたんですが、当時40代・50代の方も相当多く、再就職に苦労されたようです。これは忠誠心だったのか、行く宛がなかったのか分かりませんが、「決断の遅さ」が自分の選択肢を狭めてしまう結果になってしまいました。

もちろんそれを、

「最後までやりきった!」

と評価してくれる面接官はいっぱいいますが、一方で自分自身の「旬」な時期を逸しています。

「業績悪化」で「転職」を理由にする人はとても多く、これは決して悪いことではないです。「忠誠心」よりも、「会社の見極め」ができるほうが、長い目で見ると正しいと思います。

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4 件のコメント

  • はじめまして。
    転職活動をしていて最近内定をもらった43歳♀です。
    この記事を読んで、自分の中でわだかまっていたものが
    晴れたような気がしました。
    泥舟に乗っているような恐怖と、逃げ出していいのかの
    迷いがありましたが、逃げ出すことを選択しました。
    その選択は間違いではなかったと胸を張って新しい世界に
    行きたいと思います。

  • AKさま
    コメントありがとうございます!
    決して逃げているのではないと思います。その時その時で自分が考えるベストな選択をすればいいと思います!

  • はじめまして.
    コメント失礼します.
    業績悪化を面接時に転職理由としてもさほど問題はないということでしょうか.
    事実,現職場では年齢問わず人員削減のため早期退職を募っています.
    それよりなにより志望動機のほうが大切ですよね.
    失礼いたしました.

  • ピノキオさま

    コメントありがとうございます。

    面接官にもよりますし、どれくらいの業績悪化なのかということもあります。わたしの場合は会社がつぶれてしまっているので、理由としては面接官も納得しやすいのですが、そんなに業績悪化してないのに理由に使うのもおかしいですし、忠誠心大好きな面接官には通用しないこともあります。おっしゃるとおり志望動機のほうが大切です。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    35歳転職限界説を突破して2回内定をGet、5つの会社を渡り歩いたジョブホッパー。人生トータルでは日系・外資系企業合わせて8回内定。ムダに転職活動経験が豊富で、転職エージェントを11社利用する。マネージャーとして面接官の経験もあるため、採用する側の論理も理解している。転職完全ガイド(晋遊舎)という本に、わたしの転職ノウハウが掲載される。